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資産運用


どうすれば資産を増やすことができるのか。カナダの経済記者、ニコラ・ベルベ氏は「運用資産について頭を悩ませるのはやめたほうがいい。なぜなら投資ほど直感が災いするものはないからだ」という――。(第3回)

※本稿は、ニコラ・ベルべ著、土方奈美訳『年1時間で億になる投資の正解』(新潮新書)の一部を再編集したものです。

■株価が下落した時にはどうするべきなのか

投資家なら誰しも市場が大幅に下落し、低迷している時期に投資したいと考える。だが実際には、ことはそれほど単純ではない。

過去の株価チャートで相場が下がった局面を見つければ、ここが底値で株を買うチャンスだと思うだろう。しかし実際に下落相場を経験すると、チャンスという気分など吹き飛んでしまう。

過去の株価下落について冷静でいられるのは、それがどう終わったかを知っているからだ。だが目の前で起きている下落について、冷静でいるのはとても難しい。それはとてつもない恐怖感をともなう。

真っ暗な洞穴に懐中電灯なしで入っていくような気がする。暗闇に何が潜んでいるかは誰にもわからない。手探りで必死に前に進むしかない。市場の調整はときには数週間、数カ月続くこともある。それは投資家の不安を高め、弱気にさせ、すべてに疑問を抱かせる。

こうした状況では、たいていの人は金融資産を買うことなど思いもしない。そして買えば買ったで、すぐに価値が下落する可能性は高い。投資商品を買った数分後に値下がりするのを目の当たりにしたら、給料袋をロウソクの火の上にかざしているような気になる。控えめに言っても、あまり気持ちのよいものではない。

■「運用資産について頭を悩ませるのはやめよう」

僕の場合、こうした状況で動じなくなるまでに10年かかった。長期的に見れば、株式市場は常に最高値を更新する道筋を見いだしてきた。だが短期的には恐怖感のほうが金儲けをしたいという欲求よりもはるかに強烈だ。

こんな場面で冷静さを保つほど難しいことは人生になかなかない。投資家のバランスシートが危うくなるのはこういうときだ。作家で金融アドバイザーのガース・ターナーは投資家心理をこんなふうにまとめている。

「私は35年におよぶキャリアのなかで、同じストーリーを何度も見てきた。相場は上昇するのがふつうで、調整のほうが例外だ。景気は拡大期のほうが縮小期より多いし、その幅も大きい。危機は急激だがすぐに終わる。景気後退は頻繁には起こらず、常に短期間で終わる」

バランスのとれた分散型ポートフォリオを運用している投資家は、恐怖を煽ろうとする業界の声に惑わされてはならない、そうした声は株式市場が荒れたときほど大きくなる、とターナーは書いている。「運用資産について頭を悩ませるのはやめよう」と説く。

■世界の終わりなのか、そうではないのか

投資家で作家のハワード・マークスは株式市場で大きな危機が発生したときの自分の思考プロセスをこう説明する。

「突き詰めれば、これは世界の終わりなのか、そうではないのかという問題だ。世界の終わりではないのに株を買わなかったら、投資家としてやるべきことをやらなかったことになる」

そう考えれば投資家が何をすべきかは「このうえなくはっきりする」とマークスは言う。

新型コロナ危機が始まった当初、主要な株式指数は軒並み大幅に下落した。S&P500はほんの1カ月ほどで30%以上下落した。これほど急激な下落は過去にも例がない。

数百万人の他の投資家と同じように、僕も市場にくぎ付けになった。投資にまわすお金がある間は、さらなる値下がりを想定しつつETFを買った。

資金が尽きると、もう何もしなかった。同じころ、多くの友人・知人もコンピュータと向き合っていた。長年投資を続けてきた人もいれば、ファイナンスを正式に学んだ人、金融業界で現役で働いている人もいた。

数週間にわたって自分のポートフォリオの価値が急減していくのを目の当たりにした友人たちは、市場の調整は始まったばかりだと結論づけた。そこで保有資産をいったん売却し、さらに値下がりしたところで買い戻そうと考えた。

■「投資には最悪のタイミング」が最善

当時のニュースは悲惨な状況を伝えていた。いくつか見出しの例を挙げよう。

・コロナ暴落が続くなかダウは約3000ポイント下落、1987年以来最悪の下げ178幅(CNBC

・コロナ患者数の急増を受けてカリフォルニア州知事が全州民に「自宅待機令」(CNBC

トランプ大統領、コロナパンデミックで中国を非難「彼らのせいで世界がとてつもない代償を払っている」(CNBC

コロナウイルス――致死率は低いものの、死者数はSARSMERSの合計を上回る(ブリティッシュメディカル・ジャーナル)

・中国、コロナ流行で7億8000万人の移動を制限(CNN)・コロナ不況は中産階級に大きな打撃(バロンズ)

・ロイター世論調査――コロナ禍で世界はすでに不況に突入(ロイター)

僕は30年近くニュースを追ってきたが、メディアが世界の終わりのような見出しをこれほど大量に出したのはアメリカ同時多発テロを除けば初めてだ。ほとんどの読者や視聴者はおそらく投資するには最悪のタイミングだと思っただろう。だがそうではなかったことが今はわかっている。

前ページに挙げたような恐怖を煽る見出しが並んでから1年間で、S&P500は70%上昇した。誰も予想しなかったほどの急騰だ。

■投資資産が値下がりしても保有しつづける

「平均すると、市場の回復は前向きなニュースが出始める6カ月前から始まる」と語るのはポートフォリオ・マネージャーのリチャード・モリンだ。

「たいてい回復は、新聞がこの世の終わり的なニュースばかりを報じている頃から始まる。コロナのときもそうだった」

僕の友人たちは急いで株を買い戻したが、回復の一部は取りこぼした。それでも運の良いほうだ。どんな危機のときもそうだが、多くの投資家は相場回復に完全に乗り遅れる。彼らが己の損失と向き合っている間に市況は変化し、回復を始める。投資家が呆然とし、株を買い戻す気力を持てないうちに相場は大幅に回復してしまう。授業料の高い、非常につらい失敗だ。

投資資産が値下がりしても保有しつづけることが重要だ。というのも回復は何の前触れもなく始まるからだ。

ミシガン大学のH・ネジャット・セイハン教授が調査した30年間で、米国の相場上昇のほぼすべてが市場の開いていた7500日のうち90日、つまり全体のわずか1%ほどの取引日に生じていた。市場から資金を引き出し、この1%の取引日を逃してしまった投資家は、30年の長きにわたって一切運用益を得られなかったことになる。

■直感ほどやっかいなものはない

市場のパニックの最中に、あるいはパニックが起こると予想して売却するのは、自分には未来を予測する力があると考えることでもある。これほど投資家にとって最も高くつく“直感”はないかもしれない。こと投資においては、直感など舞い降りてこないに越したことはない。

ウォーレン・バフェットもこう言っている。

「市場で何が起ころうとしているかなど、私にはまったくわからない。今日、今週、今月、あるいは今年市場がどうなるかなど自分にわかるはずはないし、知る必要があると思ったこともない。だが10年後、20年後、あるいは30年後に株は今よりずっと高くなっているとは思う」

いずれにせよ、できるだけ安値で投資商品を買うために時間と労力を費やしても、期待するような目覚ましいリターンは得られない。

■「底値で買い続ける」対「定額投資」の結果

たとえば信じられないようなツキに恵まれ、相場が下落するたびに底値で投資できた人がいたとしよう。金融アナリストで作家のニック・マギウッリが計算したところ、1970年から2019年にかけて相場が下落するたびに底値で投資できるというとんでもない幸運に恵まれた人でも、市場の変動など一切おかまいなしに毎月一定額を投資しつづけた人と比べてリターンは0.4%高いだけであることを突きとめた。

つまり最高のタイミングで投資を続けること(要は完璧に機能する水晶玉を持っていること)による追加リターンは、たった0.4%だということだ。

実際に毎回完璧なタイミングで投資できる可能性は極めて低いのだから、着実に投資し続けるよりリターンは悪くなるだろう。

改めて書くが、直感に従うのは間違いだ。投資するのを待て、という頭のなかの囁きに耳を傾けるのが間違いなら、心の平穏を得るために投資資産を売却するのも間違い。投資ほど直感が災いするものはなかなかない。

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二コラ・ベルべ 金融ジャーナリスト
1977年カナダ生まれ。カナダの大手新聞ラ・プレスの経済記者。同紙初の米西海岸特派員として活動、全国新聞賞など各賞を受賞。カリフォルニア州ロサンゼルス在住。『年1時間で億になる投資の正解』は当初フランス語版がカナダで出版、ベストセラーとなり、世界各国で刊行の予定。

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※写真はイメージです - 写真=iStock.com/SARINYAPINNGAM


(出典 news.nicovideo.jp)


(出典 Nisa – Logos Download)


お金が貯まらない人の多くは、直感的に行動してしまいがちです
。新型NISAを利用する際も、冷静な判断を欠いたまま口座を開設したり、適切な投資先を選ばなかったりしているケースが目立ちます。
これは、資産を減らすほか、将来的な資産形成にも悪影響を及ぼす可能性があります。
投資には計画性が重要であることを再認識しましょう。

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現在の日本で資産形成を行うには、必然的に海外株式・債券へ目を向ける必要があります。しかし、そうなると必然的に「為替リスク」を考慮しなければなりません。これを踏まえたうえで、効果的な運用を行うにはどうすればいいのでしょうか。元銀行員で大学教授のキャリアを持ち、いまも教壇に立つFPが解説します。

シニア世代の分散投資で「為替相場」が重要になるワケ

シニア世代の方々の資産運用において分散投資を考える場合、「為替相場」は避けられない問題です。なぜなら、株式にしても債券にしても、もはや経済大国とはいえなくなったわが国は、国内の債券、株式への投資だけではリスクを低減し、リターンを改善するために十分な分散投資はできないため、海外の株式、債券に投資をする必要があるからです。

もっとも、為替取引は単なる通貨の交換取引であり、為替リスク自体にリスクプレミム、つまり為替リスクに対する報酬、見返りはないとされているので、海外の債券、株式の運用に必要な限度において、ということになります。

為替相場については、長期の資産運用において重要となる購買力平価説が有名です。購買力平価説とは簡単にいえば物価上昇率の高い国の通貨の価値は長期的には下落するのであり、為替相場はそれらの通貨の相対的な物価上昇率の差が決めるという考え方です。

つまり、インフレ率が高くなると2022年以降の米国に見られるように、通常、その国の金利も高くなります。そこで、その国の預金や債券の利率も高くなります。しかし、インフレのために高い利率の海外債券は、長期的にはその国の通貨価値が下落してしまうので、投資の魅力は少ないのです。つまり、その通貨は安くなり、長期的、相対的に円高が起こり、海外債券投資の円ベースでの収益性は減少するのです。

為替リスクを回避しつつ、海外の債券投資を行うには?

為替リスクというむずかしい問題を回避して海外の債券に投資をするには「為替ヘッジ」という手法を用います。為替ヘッジとは、円高・円安などの為替変動による円ベースでの損益を回避する方法であり、そのためのヘッジコストが発生しますが、そのヘッジコストは、おおむね2国間の短期金利差に相当する値となります。

シニア世代の方々に身近な公的年金の資産運用では、「現下の低金利情勢を踏まえて、国内債券と円貨短期資産及びヘッジ付き外国債券は同等のリスク・リターン特性を持つものと考え、国内債券に位置づけました」(年金積立金管理運用独立行政法人「基本ポートフォリオの変更について」2020年)。つまり、公的年金の運用のうち25%は海外債券に投資されていますが、これについて為替リスクを回避する為替ヘッジは行われていません。そして、そうした海外債券投資は、国内債券投資よりも年率で1.9%高い収益性を見込んでいます。

シニア世代の方々は企業年金を受給している方も多いと思いますが、企業年金連合会は海外債券と国内債券を別の資産とは考えていません。その理由は、「債券では、為替ヘッジをすれば内外に区分する必然性がないこと」からとしています(企業年金連合会「2023年度(令和5年度)企業年金連合会年金資産運用状況説明書」2024年)。つまり、為替ヘッジをしながらの海外債券投資は、長期的にはもういわゆる海外債券投資ではなく、国内債券投資と同じになるとしています。

為替ヘッジを行った場合、その収益性の基本である海外債券の高金利から、海外の短期金利と日本の短期金利の差であるヘッジコストを差し引くことになります。たとえば、海外債券の利率が4%、海外の短期金利が3%で、わが国の短期金利が0.4%とすると、

4% -(3% - 0.4%)=1.4%

となります。

とすると、国内債券の長期金利1%(2024年11月8日時点)と大差はなくなります。

しかし、5年、10年の運用ではこうした考えが適用できるかということもあり、長期投資と為替リスクの問題はかなりむずかしいといえます。

シニアの方々は、海外債券については単独での投資は避け、公的年金が採用している内外債券株式の分散投資の一部として、積立投資、つまりドルコスト平均法による投資で為替リスクを平準化されることをお勧めします。

藤波 大三郎 中央大学商学部 兼任講師

(画像はイメージです/PIXTA)


(出典 news.nicovideo.jp)


(出典 外貨の歴史【アメリカドル】 - 外貨両替のインターバンク)


証券アナリスト資格を持つFPの視点からも、国内だけに依存する資産運用の限界は明白です。特に、今後の経済環境を考慮すれば、米国株や外国債券、さらにはインフラ関連資産など、多様な投資先を持つことが求められます。分散投資の戦略をしっかりと構築しましょう。

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優待マニアが選んだ!5月のお宝優待株
記事:優待主婦 まる子さん
●5月株主優待のポイント
●5月のまる子さん注目株主優待セレクション
●まる子さん優待DAYS
●2024年6月の優待をチラ見せ

優待マニアが選んだお宝優待株、興味深いですね!トウシルの魅力とは何でしょうか?楽しみです!

5月のお宝優待株にトウシルが選ばれた理由を知りたいです。どんな特典やサービスがあるのか、詳細を教えて欲しいです。

優待マニアが注目するトウシルの魅力は何でしょうか?どんな株主優待があるのか、気になります!

【トウシルの株主優待に注目!優待マニアが選ぶ5月のお宝株とは?】の続きを読む

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