Q なぜセーヌ川がオリパラの競技会場になったのですか?

 パリオリンピックパラリンピックのトライアスロン・スイムの競技場となっているセーヌ川が「汚い」「大阪の道頓堀川の4倍の大腸菌」などと指摘されています。なぜここまで問題視されているのに、競技会場になったのでしょうか。(10代・男性・学生)

A なんとしてもシンボルにしたかったのです

 セーヌ川で競技をするという発表があったときには驚きました。とても汚いことは知られていたからです。

 日本も高度経済成長時代、都市部の河川の汚さは有名でした。隅田川も多摩川も「死の川」と評されてきました。阪神が優勝したときにファンが道頓堀に飛び込む大きな理由は、「こんなに汚い川に飛び込むくらい優勝を喜んでいるんだ」というアピールなのです。

 それが、下水道の整備によって、かなりきれいになってきたのですが、それでも泳ぐ気にはなりません。

 セーヌ川といえば、『巴里の空の下セーヌは流れる』という1952年に日本でも公開された映画によって、パリのシンボルになりました。エッフェル塔とセーヌ川、それに凱旋門を、何としてもオリンピックパラリンピックのシンボルにしたかったのです。

 とはいえ凱旋門の下は第一次世界大戦で亡くなった無名戦士の墓になっていますから、凱旋門そのものを使うわけにはいきません。となれば、やっぱりセーヌ川というわけです。

(池上 彰)

©Trialist/イメージマート


(出典 news.nicovideo.jp)

1.「セーヌ川の水質が心配なのは確かですが、現地の対策や安全性を考慮した結果、競技が行われるのだと思います。選手の安全を最優先に考えているはずです」

2.「汚染された川で競技を行うことに不安を感じる人も多いかもしれませんが、パラリンピックの開催地が定められてしまった以上、どうしてもその条件に合わせなければならないのかもしれませんね」

3.「セーヌ川の水質については懸念があるかもしれませんが、競技が行われるエリアにおいては適切な管理が行われているのではないでしょうか。安全を確保しつつ、競技が開催されることを願っています」

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